悪人

吉田修一「悪人」

殺人事件を描きながら、ひとりとして純粋な悪人はいないし、一方で誰もが醜悪。 ドキュメンタリーを見ているような群像劇。登場人物が皆、俗っぽく、だからこそ他人事と思えないリアルさがあるし、自分の見たくない面を見せられているような嫌悪も湧いてくる。

人気作家ながら「パークライフ」しか読んだことが無かったけど、これを機に他の作品にも手を出してみようという気になった。

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