文福茶釜

黒川博行「文福茶釜」

古美術、骨董を巡る騙しあいを描いた短編集。“だまされた方が悪い”という、究極のエンターテインメントとも言える世界。贋作の技術や初出しの手口など、刺激的で、なかなか勉強になる。短編ながらしっかりオチが付いていて、読んだ満足感も高い。いかにもな推理小説臭が無く、乾いた大阪弁も気持ちがいい。何となく手に取った一冊だけど、予想外の面白さ。

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