ニッポン景観論

アレックス・カー「ニッポン景観論」

何でもアスファルトとコンクリートで覆い、独創的な巨大建築が賞という権威の下でもてはやされ、電柱、電飾、看板、幟が無秩序に氾濫する。日本の景観がいかに台無しにされているか、写真たっぷり、皮肉たっぷりに説く。当事者は不快な気持ちになるだろうけど、大変面白いし、考えさせられる一冊。ただ日本の看板や張り紙、幟好きは近世くらいからの歴史があって、もはや文化といえるような気がしなくもない。海外で旧市街や歴史的建造物保存に成功した事例も少数ながら紹介されていて勉強になる。

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