真田風雲録

福田善之「真田風雲録」

最近また増えている気がする真田十勇士ものの中でも金字塔の一つ。相手の心が読める猿飛佐助ほか、登場人物の設定が突拍子も無いけど魅力的。

学生運動を背景に書かれた作品だろうが、その時代の空気が消えた今も、シンプルに青春群像劇としての魅力、普遍性を持っている。学生運動というものも、結局、大部分の人にとってはただの青春でしかなかったからだろう。

62年に書かれた作品だが、この作品に満ちているのは、熱い空気と言うより、諦念の上に築かれたポップさ。

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