天の歌 ―小説 都はるみ

中上健次「天の歌 ―小説 都はるみ」

中上健次が都はるみの半生を描いた異色作。といっても評伝とは少し違い、中上の小説世界の中に都はるみが現れたという感じ。中上の過剰な文体は生身の存在の前でやや戸惑っている印象を受けるが、引退公演の場面などは他の作家には書けない迫力がある。

中上が新宮の路地ではなく、西陣の小路を描いているというだけで新鮮。忘れられたような作品だけど、結構面白い。

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