内田樹「街場の文体論」
久しぶりに著者の本を手にとった。コミュニケーション論の総括的な内容で、バルトやソシュールに触れつつ、後半はこれまで繰り返し語ってきた内容に着地。メタ・メッセージの重要性。
ほかにも、丸山真男が海外でも度々参照されるのに吉本隆明がほとんど翻訳されない理由や、司馬遼太郎の内向きさなど、結構示唆に富んでて面白い。
こうした“分かりやすく説く”本がベストセラーになるうちは、崩れつつあるのだろうけど「一億総中流」の意識がまだ日本に残っているのだろう。悪い意味ではなく。
読んだ本の記録。