ガンジス河でバタフライ

たかのてるこ「ガンジス河でバタフライ」

20歳女子の一人旅。香港、シンガポール、マレーシア、インド。刊行は2000年だが、綴られている旅は90年代の初めのもの。ベストセラーで、テレビドラマ化されたこともあって、著者は女性バックパッカーのアイコンのようなイメージを築いた。
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あふりこ

川瀬慈編著「あふりこ フィクションの重奏/遍在するアフリカ」

人類学者5人の共著だが、研究報告ではなく、フィクション。

収録作は、川瀬慈「歌に震えて」「ハラールの残響」、村津蘭「太陽を喰う/夜を喰う」、ふくだぺろ「あふりか!わんだふる!」、矢野原佑史「バッファロー・ソルジャー・ラプソディー」、青木敬「クレチェウの故郷」の6編。エチオピア北部で歌を生業とする人々「ラワジ」や、西アフリカの妖術師など題材はさまざま。いずれも実験的な構成、内容で、小説、随想、散文詩などの境界を越えて、読み手を多様なアフリカの姿に誘う。
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小説の自由

保坂和志「小説の自由」

小説をどう書くか、小説をどう読むか、そもそも小説とは何か、という問いを巡る文章は古今東西繰り返し綴られてきた。著者の小説を読んだことがあれば、そもそも論旨明快な小説論を期待して本書を手に取ることはないだろうが、完成された評論というより思考の記録といったほうが近い。つまり、ひと言ではまとめられない。
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ニール・ヤング回想 Special Deluxe : A Memoir of Life & Cars

「ニール・ヤング回想」

旧車マニアであるニール・ヤングが車との関わりを軸に半生を振り返った回想記。原題は「Special Deluxe:A Memoir of Life & Cars」。

ロックのレジェンド、我が道を行くという点ではディランと双璧ともいえるニールの半生は、それだけでも興味深い。ただ、自伝や伝記は既にあるし、内容はそちらの方が細かい。×年型○○と車の名前が次々と出てくるからアメ車ファンにはたまらない内容だろうが、自分にはその方面の知識も車への関心も全く無い。さらに、学術書のような値段(4800円)が、手に取るのをためらわせていた。

しかし、いざ読み始めてみると、これがめちゃくちゃ面白い(自分がニール・ヤングの熱狂的なファンであるということを差し引いても)。
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