読書について

A.ショーペンハウアー「読書について」

一言でまとめるなら、くだらない本を読むな、自分の頭で考えないやつはクソだ。(もちろん、「くだらない」は、ただ低俗という意味ではない)

この新訳文庫のショーペンハウアーは口が悪い。匿名の批評に憤り、ドイツ語の退廃を嘆き、ドイツ論壇、出版界をこき下ろす。

本を読むことは他人の頭で考えること。多読は自分の頭で考える能力を失わせる。といった指摘は、消費するように本を読み流している身には耳が痛いが、大量の文章、それも感情的な短文がまとめサイトやSNSに溢れる現代で重みを増しているようにも思う。他者の文章、発言を自分の思考と混同してはならない。

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