太陽と乙女

森見登美彦「太陽と乙女」

2003年のデビュー以来、さまざな媒体で書いてきたエッセイをまとめたもの。文庫版約500ページと大ボリュームで、仕事、趣味、日常、生い立ちと話題は多岐にわたる。

2011年にスランプで連載を全て休載し、東京から奈良へ帰った時の話や、幼少期の思い出なども。さらに「太陽の塔」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビューが決まる前後の日記も収録されている。

執筆時期が長期にばらけているだけに散漫な印象かと思いきや、通読すると著者の歩みや創作の背景がよく分かる。たまに拾い読みするも良し、じっくり読むも良し。読み応えのある一冊。

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