宮本常一「民俗のふるさと」
日本列島のマチやムラ、人々の慣習がどう成り立ってきたのか。昭和39年、日本の人口が大きく流動し始め、都市住民の多くがまだ郷里を持っている時代に書かれた「ふるさと論」。民俗学の枠を超え、そのエネルギーを見つめ続けた世間師、宮本常一らしい社会・民衆史。
「…それが時にはわれわれの生活文化を停滞させることもあるが、誰に命令されなくても自分の生活を守り、発展させるためのエネルギーにもなる。ほんとの生産的なエネルギーというものは命令されて出て来るものではない」
読んだ本の記録。