土の中の子供

中村文則「土の中の子供」

親に捨てられ、虐待された子供は長じて自ら恐怖を求めるようになった。

ストレートな純文学だが、文章は大変読みやすい。ふとした瞬間の自己破壊の衝動や、社会から逃げ出したい焦燥感は他人事とは思えない切迫感がある。ただ併録の「蜘蛛の声」も含め、どこか既視感もある。

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