五来重「高野聖」
勧進を通じて日本仏教の底辺を支えた聖。知識不足で理解しきれない部分も多々あったが、現在は真言密教のイメージしか無い高野山が念仏と浄土信仰の場だったことや、西行の高野聖としての側面(こちらが本質かもしれない)など、教えられる点が多かった一冊。聖地にも、というより、聖地だからこそ、語られなかった歴史が多くある。
読んだ本の記録。
橋爪大三郎、大澤真幸「ふしぎなキリスト教」
キリスト教というより、ユダヤ教から始まる一神教入門。
人間中心に世界を見る多神教に対し、人間から完全に隔たった神が中心の一神教。神の意志が捉えられないからこそ続く問いかけ。それこそが信仰で、教祖の言葉が全てとなりやすい新興宗教との大きな違いだろう。
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