タイモン・スクリーチ「春画 片手で読む江戸の絵」
まず、タイトルがね。
徹底的にポルノという観点から浮世絵を分析し、江戸の性を読み解く。
当時は女色、男色の区別がほとんどなかったことや、身体より衣服に性差を感じたこと、西洋画に比べて男女がほぼ対等に描かれていることなどなど。ちょっと行き過ぎな仮説が多い気がするけど、非常に刺激的。
春画と言えば、震災後に岩手で知り合ったあるおじいさんから、津波で壊れた蔵から出てきたと大量の春画を見せられたことがある。東北の小さな町にまで春画が行き渡っているということに驚かされたが、それだけ商品として広く流通していたのだろう。