アジアにこぼれた涙

石井光太「アジアにこぼれた涙」

「旅行人」に連載されていたもの。アフガントラックの絵師、スラムの少年の夢、日本人に捨てられたジャカルタのニューハーフ……。最近相次いで本を出している著者だが、これは特に思い入れのあるエピソードを集めたのだろう。どれも非常に強い印象が残る。

元々ルポと言うより小説的な文章を書く人だけど、世界には人の数だけ物語があるということが強烈に伝わってくる。バンコクの歓楽街を変えた注射器娘の話だけちょっと毛色が違うけど、これも非常に興味深い。

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