昭和天皇独白録

「昭和天皇独白録」

今さら専門外の身で語ることが憚られるような有名な史料だが、昭和天皇自身の戦争史観や人物評が伺えて大変面白い。この記録からは、あの時代において内外の情勢をしっかり把握しようという意思を持つ理性的な君主という印象を受ける。終戦後の聞き書きということもあって、正確な記録というよりは、開戦やポツダム宣言の受け入れなどを自分なりにどう納得しているかが分かって興味深い。ただこの独白録自体が政治的意図を持っていた可能性もあり、正確な評価は難しい。

コメントを残す