宗教で読む戦国時代

神田千里「宗教で読む戦国時代」

カトリック宣教師が直面した中世日本の仏教と「天道」思想。キリスト教と似た側面にとまどいつつも、悪魔が拵えたものと非難した排他性が追放令につながっていく。

宗教一揆として知られる一向一揆は政治的な対立に宗徒が動員されただけで、権力者は宗教を利用しようとはしても、弾圧に熱心だったわけではない。信長対本願寺も捏造も含めて事後的に語られたもので、信長は宗教的には常識人だったという。

中世日本の精神性を理想化しすぎている気もするけど、かなり面白い。戦国大名の切った張ったばかりが注目されるけど、中世は文化史が熱い。

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