宝塚百年の夢

植田紳爾「宝塚百年の夢」

「ベルサイユのばら」「風と共に去りぬ」などを手がけ、昭和の黄金時代を築いた演出家で、その後は理事長も務めた植田紳爾氏による宝塚入門。

片田舎の温泉町に行楽客を集めるために始まったアトラクションが、百年の歴史を持つ“伝統芸能”に。その歴史を振り返ると、小林一三から現代に至るまで、多くの関係者の愛と情熱によって存続・発展してきたことがわかる。今、アーティスト本人を除いて、これほどの情熱を文化・芸能の発展に注げる人がいるだろうか。

一時代を築いた人だけに、もう少し著者自身の体験も読みたかったが、宝塚入門にさらっと読める良書。

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