綱大夫四季 昭和の文楽を生きる

山川静夫「綱大夫四季 昭和の文楽を生きる」

昭和を代表する文楽太夫、八世竹本綱太夫。取材者としてよりも、友人として身近に接してきた立場から、「四季」のタイトル通り、折々の思い出が綴られていて、師を愛し、芸を愛したその人柄がよく伝わってくる。

2度にわたって文楽界の分裂の当事者となりながら、配慮の足りなさから周囲に裏切りととられる行動を起こしたことも丁寧に書かれていて、厳しくも、温かい、包み込むような評伝。

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