わたしが出会った殺人者たち

佐木隆三「わたしが出会った殺人者たち」

永山則夫、宮崎勤、麻原彰晃、宅間守…刑事裁判の傍聴を生業とし、幾多の犯罪小説を書いてきた著者の回想録。雑誌に連載したエッセイなので一篇一篇の内容はちょっと物足りないけど、著者と“殺人者”双方の人柄が伝わってきて興味深い。

どうしても、報道の向こう側にいる事件の関係者への想像力は欠けがちで、中でも加害者に思いを巡らすことは少ない。自らを小説にしてくれと持ちかけ、著者が喪主まで務めた山川一のエピソードが印象的。

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