吉村昭「三陸海岸大津波」
明治29、昭和8、35年…と繰り返し津波に襲われた三陸の記録。吉村昭の作品にしてはあっさり気味の文章だけど、収録された子供達の作文のためだけでも読む価値がある。
2度の壊滅を経て巨大な防潮堤を築いた田老町だが、今回再び町が消えた。著者が存命なら今何を書いただろう。
読んだ本の記録。
小島剛一「漂流するトルコ ―続『トルコのもう一つの顔』」
名著「トルコのもう一つの顔」の20年越しの続編。トルコ国内の少数民族言語を調査し、国外追放に。学問の本質は偏狭さとの戦い。高校か大学入学直後にこれらの本を読んでいたら言語学者を目指していたかもしれないと思う。
グレッグ・モーテンソン「スリー・カップス・オブ・ティー」
K2登山に失敗したアメリカ人の青年グレッグが、助けてくれたパキスタンの人々のため、山奥の村々に学校を建てる活動を始める。だまされたり、追放のファトワを受けるなど何度も窮地に陥りながらも、奇跡のような出会いを重ね、活動は広がっていく。
“スリー・カップス・オブ・ティー” の続きを読む