投稿日: 2011-08-222017-02-24 投稿者: rohen讃歌 中上健次「讃歌」 「日輪の翼」の続編。「枯木灘」や「奇蹟」といった作品群を生み出した“路地”無き後の物語で、延々と続く性描写が空しい。 過剰さは中上作品の持ち味だが、この作品の過剰さは痛々しく、改めて中上は土地と人間を書こうとした作家だったと感じる。 土地を失ったとき、その物語からも何かが失われた。 それでも、土地の記憶とどまろうとせず、その後の物語を書き続けたことに中上の作家としての姿勢の本質が現れていると思う。 共有:Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)クリックして Pinterest で共有 (新しいウィンドウで開きます) 関連