バレエ入門

三浦雅士「バレエ入門」

バレエ入門といっても、技術的な話ではなく、その歴史と思想についての本。イタリアで生まれ、フランスで育ち、ロシアで成人したというバレエの歴史から、ピナ・バウシュや勅使川原三郎といった現代のダンサーまで。舞踊は、文字や絵、楽譜として作品が残らないため語られることが少ないが、コスモロジーを表現しようとする最も根源的な人の営みと言える。バレエを通じて、ロマネスク、ゴシック、バロック、ロココといった時代の、音楽や建築、絵画、文学など西洋芸術史全般の理解が深まる一冊。

コメントを残す