ホテルローヤル

桜木紫乃「ホテルローヤル」

釧路郊外のラブホテルを軸に、移ろいゆく人間関係を描いた連作短編集。北海道らしい直接的な描写はほとんどないのに、どこか閉塞感のある地方の感じを出している。しかも、乾いたというか、冷たさのある閉塞感が道東らしい。テーマからすると、もっと悪趣味に書いてもいいような気がするが、直木賞としてはこのくらいの毒がちょうどいいのかも。

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