モハメド・オマル・アブディン「わが盲想」
むちゃくちゃ面白い。盲目のスーダン人留学生(といっても、歳もセンスも既におっさん)が、19歳で日本に来てからを綴ったエッセイ。寿司と歌謡曲が大好き、野球はカープ(後で弱いことに気づいてちょっと後悔)。日本の文化にどっぷりと浸かりつつ、客観性も失わない絶妙のセンス。全盲で漢字を使いこなすことだけでも凄いのに、おやじギャグに自虐、ノリツッコミを交えた文章。他言語でこれほどのユーモアを身につけられるとは。なんだかいろいろな希望を感じられる一冊。
読んだ本の記録。