喜劇の手法 笑いのしくみを探る

喜志哲雄「喜劇の手法 笑いのしくみを探る」

「喜劇」は笑いを追求する他の芸能とは違う仕組みを持っている。考察は少なく、あらすじと構造の紹介が続いて読み物としてはちょっとしんどいが、名作と呼ばれる作品がいかに巧みに構築されているかが分かる。

観客が作品内の情報を、どの段階で、どの程度掴むのか。劇と観客の距離によって、同じ出来事が喜劇にも悲劇にも映る。

「喜劇と喜劇でない劇との区別は、題材や構造によって生じるのではない。それはひとえに作品と観客との関係によって決まるのだ」

コメントを残す