こちらあみ子

今村夏子「こちらあみ子」

少しずつ、周りから浮いていってしまうあみ子の目に見える世界。ADHDやLDといった重いテーマに、救いも無い展開だが、説明の少ない描写がかえって鮮やかさを感じさせる。

併録の「ピクニック」を読むと、当たり障りのない遠ざけるような優しさが、誰かの居場所を擦り減らしていく、その感覚が表題作も含めて作者の根底にあるように感じる。

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