苦役列車

西村賢太「苦役列車」

酒飲みで、友達も女もいない。風俗が好き。港湾労働で日銭を稼ぐダメ男。

「小銭をかぞえる」の方が破天荒で面白かったけど、これもなかなか。

私小説とは言え、かつての私小説とは自意識のあり方がかなり違う。自意識の過剰さは共通していても、それすら客観的に見て、エンターテイメントとしてさらけ出す。露悪的な感じはあまりしない、乾いた読後感。

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