リトル・ピープルの時代

宇野常寛「リトル・ピープルの時代」

ビッグ・ブラザーが壊死していった時代、村上春樹は時代の先を行く想像力を持っていたが、今や現実がその想像力を追い越して捉えきれずにいる、との指摘から始まるサブカル分析。

ビッグ・ブラザーとはウルトラマンであり、リトル・ピープルとは仮面ライダーである--平成以降の仮面ライダーが正義も物語も歴史も無い時代を象徴的に表しているとの論はなかなか斬新。

現実とは全く別の世界観を構築した作品が減り、日常系のアニメの流行や「聖地巡礼」ブームなど、仮想現実から拡張現実へ想像力が変化したとの指摘も分かりやすい。

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