「演劇実験室天井桟敷」の人々

萩原朔美「『演劇実験室天井桟敷』の人々 ―30年前、同じ劇団に居た私たち」

寺山修司の「天井桟敷」にいた人々はその後、どう人生を送ったのか。当時の仲間を劇団員の一人だった著者が訪ね歩いたエッセイ。

家出少女からフーテンまで雑多な人々が集まった集団で、当時が人生のピークだったという人、当時を隠して生きている人、現在の立場や思いは異なれど、天井桟敷時代の経験が人生の大きな部分を形作ったことは共通している。あの時、あの場所、あの空間で過ごしたことが、生き方、考え方を決定づけてしまった。

「天井桟敷」という異色の劇団の話ではなく、誰にでもある青春の場の物語という気がして、共感する部分も多かった。

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