日本妖怪異聞録

小松和彦「日本妖怪異聞録」

酒呑童子から百鬼夜行まで、フィクションとしての妖怪はどうして生まれたのか。

朝廷や仏法の権威を示すものから、社会の不安、不満を色濃く映したものまで鬼や天狗のイメージの変遷。妖怪とは、まさに多神教的な、人間中心の世界観の産物と言えるかもしれない。

専門書ではないぶん内容はあっさりしているが、読みやすくもっと知りたいという興味をそそられる。

明治の始まりまで恐れられた“大魔王”崇徳天皇の呪いもなかなか。

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