高橋源一郎「恋する原発」
予想以上に不謹慎、想像以上にカオス。震災チャリティーAVを巡り、原発、宗教、天皇、北朝鮮に始まり、ディズニー、AKB、けいおん……、今ぱっと思いつく限りの「批判できない空気」があるテーマをエログロ交えて書き荒らす。
十年後、二十年後まで残っているような名作とは思わないけど、面白い。こういう作品が出せるのが文学や小説の懐の深さだろう。
読んだ本の記録。
石井光太「遺体―震災、津波の果てに」
医師、消防団、民生委員、市職員…、釜石の安置所で遺体と関わった人々を追ったドキュメント。
「死者・行方不明者2万人」がどれほどのことなのか。
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広河隆一「福島 原発と人びと」
原発事故で福島は何もかもが変わってしまった。その現実が新書なりによくまとまっていると思うが、福島に住んでいる人間としては、どれもが当たり前のように目にし、耳にしてきたことだから、新しい驚きも怒りも無い。
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