○○○○○○○○殺人事件

早坂吝「○○○○○○○○殺人事件」

タイトルの伏せ字も読者への挑戦。さまざまな趣向を懲らしたミステリー。

南の島でのオフ会で殺人事件が起こる。クローズドサークルもののど真ん中のシチュエーションだが、後半で謎が明らかになるにつれて、突っ込みどころがどんどん湧いてくる。核となるトリックにも苦笑い。でも、この馬鹿馬鹿しさは嫌いじゃない。

<以下ややネタバレ>

一種の叙述トリックで、叙述トリックといえば、実は同一人物/別人、実は高齢者、実は異性、実は時間軸が…とさまざまなパターンがあるけど、この作品の仕掛けには思わず笑ってしまう。南の島というシチュエーションもそのためだったとは…。探偵役の人物像も斬新。

イヤミス(嫌な気分になるミステリー)という言葉は最近わりと宣伝文句でも聞くようになったが、これはエロミス、バカミスというらしい。

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