Colorado

Colorado(コロラド)

今なお精力的な活動を続ける御大だが、もうクレイジー・ホースとの新譜は聴けないかもしれないと心配していた。前作の「Psychedelic Pill」が傑作だっただけに、ソロやプロミス・オブ・ザ・リアルとの新譜が発表される度に、少し寂しい思いがしていた。

7年ぶりに届けられた新作は、フランク・ポンチョ・サンペドロ(Frank “Poncho” Sampedro)に代わり、ニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)が加わった。ロフグレンは「After The Gold Rush」など、サンペドロ加入以前のバンドに参加しており、ライブ盤「ROXY – Tonight’s The Night Live」でもその演奏を聴くことができる。

サンペドロの不在を感じる一方で、円熟味を増したニールとクレイジー・ホースの演奏がしみじみと沁みる。13分を超える”She Showed Me Love”や”Shut It Down”など重厚で荒々しい曲の一方で、穏やかで美しい曲も多く、”Rainbow Of Colors”で歌われるストレートなメッセージも心に響く。同世代の同志としか生み出せない空気がここには確かにある。

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