高山文彦「ふたり 皇后美智子と石牟礼道子」
2013年の水俣訪問を中心に、他者の悲しみに感応する「もだえ神」としての天皇皇后と石牟礼道子の姿を描く。
著者の北条民雄や中上健次の評伝が素晴らしかったので、そのレベルを期待していたら、ちょっと期待とは違う内容だった。水俣病闘争史に関しては「苦海浄土」の第二、第三部や渡辺京二の著書をもとに書かれた部分が多く、石牟礼道子という存在に対しても、取材者として踏み込むというより、友人としての描写にとどまっている。ただそのぶん人柄が伝わってくる貴重な一冊でもある。
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