トルコ東部のワン湖に棲むという謎の巨大生物ジャナワールの真偽を探る旅。
コンゴを舞台にした「幻獣ムベンベを追え」など、UMAを巡る旅を続けてきた著者だが、ジャナワールの存在には否定的で、これまで調査対象とは考えていなかったという。それが、なぜかトルコの研究者による詳細な研究書を日本の東洋文庫で見つけ、興味を持ち始める。その研究書にはジャナワールを目撃した人物の住所一覧までもが載っており、真実を確かめにトルコへ飛ぶ。
“怪獣記” の続きを読む
読んだ本の記録。
トルコ東部のワン湖に棲むという謎の巨大生物ジャナワールの真偽を探る旅。
コンゴを舞台にした「幻獣ムベンベを追え」など、UMAを巡る旅を続けてきた著者だが、ジャナワールの存在には否定的で、これまで調査対象とは考えていなかったという。それが、なぜかトルコの研究者による詳細な研究書を日本の東洋文庫で見つけ、興味を持ち始める。その研究書にはジャナワールを目撃した人物の住所一覧までもが載っており、真実を確かめにトルコへ飛ぶ。
“怪獣記” の続きを読む
表題作は、受賞作の無かった2011年上半期の芥川賞候補作。文藝春秋の選評掲載号に候補作6本を代表して掲載されたので、相対的に評価が高かったのだろう(この回の他の候補作は円城塔「これはペンです」、本谷有希子「ぬるい毒」など)。
短めの中編小説、あるいは長めの短編小説というくらいの分量だが、前半の浅草でのチンチロリンの話から、後半は場末の温泉街のヌード劇場へと物語の場所が移り変わり、ややロードムービーのような雰囲気も。社会の底辺を描きながら、決してアクの強い作風ではなく、むしろ筆はさらさらと群像の表面をなでるように進んでいく。
“ぴんぞろ” の続きを読む
唐十郎の作品は10本くらい見ていて、小説(「佐川君からの手紙」)も読んでいるが、戯曲に触れるのは初めて。支離滅裂でかみ合わない会話の連続なのに、不思議と引き込まれてしまうのは台詞のテンポの良さと、その響きの小気味よさ。
“唐版 滝の白糸 他二篇” の続きを読む
旅行記の古典。60~70年代、本書を読んで多くの若者が海を渡った。
著者は1959年にフルブライト留学生として米国に渡り、その帰途、欧州からアジアまで各地を訪れた。当時はまだ海外旅行が珍しかった時代。貧乏旅行で計22カ国を訪れた著者の記録は、同世代の若者から大きな衝撃と羨望を持って受け止められたことだろう。本書を読むと行き当たりばったりの奔放な旅のように思えるが、死後に見つかった著者のノートには、綿密な準備の跡と計画がびっしり書き込まれていたという。
“何でも見てやろう” の続きを読む
W.ウェストンの名前は山歩きをする人間なら一度は聞いたことがあるだろう。明治時代の日本に滞在し、アルプスを中心に各地の山々を踏破した。日本の山の魅力を世界に知らせるとともに、修験道などの宗教登山ではない“趣味”としての登山を日本に浸透させた。
“Mountaineering and exploration in the Japanese Alps(日本アルプスの登山と探検)”はその代表作で、初めて槍ヶ岳や立山などを旅した時の情景が克明に記録されている。
“日本アルプス―登山と探検” の続きを読む
人間は有史以来、さまざまな仕事を生みだしてきた。この本(”The Worst Jobs in History”)が取り扱うのは、古代ローマから近代までの西洋における“最悪の仕事”の歴史。著者は、現代でいう「危険」「汚い」「きつい」の3Kに、「退屈」と「低収入」の二つを加えた3K2Tの仕事の数々を紹介している。
“図説「最悪」の仕事の歴史” の続きを読む
伝説の雀士であり、戦後を代表する大衆小説の一つ「麻雀放浪記」の主人公“坊や哲”であり、その著者でもある阿佐田哲也。人気作家となった後に本名の色川武大名義でも純文学小説を書き、「狂人日記」などの名作で戦後文学史に足跡を残している。
“小説 阿佐田哲也” の続きを読む
出世作「桜島」、絶筆の「幻化」のほか、「日の果て」「風宴」を収録。
梅崎春生は1915年生まれ。戦中は海軍に暗号兵として勤め、その経験が46年発表の「桜島」に反映されている。
“桜島・日の果て・幻化” の続きを読む
その名の通り、“発想法”の事典。古今東西の発想法、アイデアの出し方、視点の変え方、考え方の工夫が、実際にまねすることが出来るように事例付きで紹介されている。
“アイデア大全” の続きを読む