小篠綾子「糸とはさみと大阪と」
コシノ家のお母ちゃんの自伝。戦前戦後を生き抜き、一時代を築いた女系家族の年代記として、服飾史に興味が無くても面白い。文章は淡々とした丁寧語だが、所々に熱い思いとデザイナーとしての自信、温かな人柄が滲む。
読んだ本の記録。
橋爪大三郎、大澤真幸「ふしぎなキリスト教」
キリスト教というより、ユダヤ教から始まる一神教入門。
人間中心に世界を見る多神教に対し、人間から完全に隔たった神が中心の一神教。神の意志が捉えられないからこそ続く問いかけ。それこそが信仰で、教祖の言葉が全てとなりやすい新興宗教との大きな違いだろう。
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