小澤征爾、村上春樹「小澤征爾さんと、音楽について話をする」
クラシックにはそれほど詳しくないし、小澤征爾指揮の演奏を聴き込んでいるわけでもない。それでも、このインタビューにはかなり引き込まれた。
カラヤンやバーンスタインとの思い出から、マーラーへのこだわり、サイトウ・キネンでの活動、若い世代への指導……。生涯をかけてひとつの事に打ち込んできた人から出る魅力が言葉の端々に。
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読んだ本の記録。
小澤征爾、村上春樹「小澤征爾さんと、音楽について話をする」
クラシックにはそれほど詳しくないし、小澤征爾指揮の演奏を聴き込んでいるわけでもない。それでも、このインタビューにはかなり引き込まれた。
カラヤンやバーンスタインとの思い出から、マーラーへのこだわり、サイトウ・キネンでの活動、若い世代への指導……。生涯をかけてひとつの事に打ち込んできた人から出る魅力が言葉の端々に。
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今田洋三「江戸の本屋さん ―近世文化史の側面」
京都から始まった日本の出版産業。出版点数を見ると18世紀後半、天明から寛政にかけて一気に上方から江戸へと中心を移したことが分かる。ただ江戸期の書商はいずれも明治になると姿を消した。
文化の変遷は出版から見ると質、量とも非常に分かりやすい。紙メディアとともに出版業そのものが岐路に立つ今、改めてその文化的な役割を考えさせられる一冊。
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宇野常寛「リトル・ピープルの時代」
ビッグ・ブラザーが壊死していった時代、村上春樹は時代の先を行く想像力を持っていたが、今や現実がその想像力を追い越して捉えきれずにいる、との指摘から始まるサブカル分析。
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小松和彦「日本妖怪異聞録」
酒呑童子から百鬼夜行まで、フィクションとしての妖怪はどうして生まれたのか。
朝廷や仏法の権威を示すものから、社会の不安、不満を色濃く映したものまで鬼や天狗のイメージの変遷。妖怪とは、まさに多神教的な、人間中心の世界観の産物と言えるかもしれない。
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幸田文「崩れ」
まるで非常に重いテーマの小説かのようなタイトルだが、「崩れ」は比喩ではなく、そのまま。
大谷崩れから有珠山まで、各地の地崩れを憑かれたように見て歩いたエッセイ。
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