三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
東京のはずれにあるという“まほろ市”を舞台に、便利屋の多田とそこに転がり込んできた変人の行天。舞台設定も登場人物も魅力的で、物語の枠を超えて想像力が広がる。終わりもしっかりハッピーエンド。
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読んだ本の記録。
三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
東京のはずれにあるという“まほろ市”を舞台に、便利屋の多田とそこに転がり込んできた変人の行天。舞台設定も登場人物も魅力的で、物語の枠を超えて想像力が広がる。終わりもしっかりハッピーエンド。
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阿部謹也「西洋中世の罪と罰 亡霊の社会史」
粗野で生者に災いをなす死者は、キリスト教と共に、生者に助けを求める哀れな死者へイメージを変えた。アイスランド・サガなどからの引用で古代ゲルマンの世界観を説明しながら、キリスト教がどう受容されていくのかを描く。
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足利健亮「地図から読む歴史」
地形や地名に残された微かな意志の断片をもとに歴史を読み解く歴史地理学のエッセンスが詰まった一冊。
郡境がなぜ今のように定まったのか、信長がなぜ安土に城を築いたのか、飛鳥をあすかと読む理由は……。本当に面白くて刺激的な分野。
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ラインホルト・メスナー「ナンガ・パルバート単独行」
8000m峰で人類初のソロを達成したメスナー。登攀のドキュメントというより、独りであることについての内省的な問いが延々と続く。
なぜ山に向かうのか、孤独がいつ恐れから力に変わるのか―。
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高橋哲夫「河野広中小伝」
河野広中は、明治・大正期の政治家で自由民権運動の活動家。福島に住んだり、日本史を学んでいればよく聞く名前だろうけど、今となっては一般的にはそれほど知名度は無いかもしれない。
福島は自由民権運動の先進地であると共に、国会より早く全国初の民会(公選議会)が設置された県でもある。明治14年には議長だった河野広中が中心となって、普通選挙を国に提言している。実際に普選法が成立するより半世紀近く早い。
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