サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」
ただひたすらゴドーを待つ2人。ゴドーが何者なのか、2人は何者なのかは全く説明されず、意味のない会話が延々と続く。途中わずかに別の登場人物も絡むが、何かが起こってほしいという期待は裏切られ続ける。
不条理劇の代表のように言われているけど、シンプルに人生や家族の寓話のように読めばそれほど難解ではない。「Godot」は「神」でも「死」でも「ドラマ」でも何でもいい。難解ではないが、いくらでも解釈できるのが難しく見せている。それも人生らしい。
読んだ本の記録。
徳永京子、藤原ちから「演劇最強論」
若手〜中堅劇団を中心とした演劇ガイド。以前は全く興味がなかった世界だが、最近足を踏み入れて、他のジャンル以上に今なお創造性豊かな作品が作られていることに驚いた。20世紀を通じて他の表現手法の鉱脈が徹底的に掘られ、停滞感が漂う中、それらの成果がよりプリミティブな芸術である舞台に環流しているのかもしれない。
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