桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」
旧家に生きた祖母、母、わたしと続く三世代の物語。前半はラノベ版「百年の孤独」って感じで、マジックリアリズムの雰囲気も。最後は文体も変わって軽いミステリ風になりつつ、前向きな終わり方。
とってつけたような戦後史や世相の挿入は無くても良い気がするが、作者が楽しんで書いたのが伝わってくる。読んだ人によって、三世代それぞれに異なった印象を受けるのでは。
読んだ本の記録。
スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー「ヤバい経済学」
経済学の手法を用い、米国の犯罪減少の最大の要因が中絶の合法化であることや、相撲の八百長を統計データを基に証明する。
子供が銃で死ぬリスクより、家の裏のプールで死ぬリスクの方が遙かに高いのに、銃のリスクばかりを気にしてしまう理由など、物事の見方として大変参考になる。
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国分拓「ヤノマミ」
南米アマゾンの先住民、ヤノマミ。
生まれた子を精霊としてそのまま天に返す場面に衝撃を受ける。死生観などの価値観は、想像ができないほど我々日本人と隔たっている。それでも同じ様な感情を抱く。それが人らしさなのだろう。
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