辻原登「抱擁」
2・26事件直後、侯爵邸で働く小間使いの語り手と、見えない“誰か”を見つめる5歳の令嬢。ゴシック趣味で舞台設定は良いのに、話が短すぎるからか、どこか物足りない印象が拭えなかった。ラストは余韻が残る。
読んだ本の記録。
三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
東京のはずれにあるという“まほろ市”を舞台に、便利屋の多田とそこに転がり込んできた変人の行天。舞台設定も登場人物も魅力的で、物語の枠を超えて想像力が広がる。終わりもしっかりハッピーエンド。
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