森暢平「天皇家の財布」
天皇家と皇族でお金がどのように使われているのか。
公的な宮廷費と私的な内廷費、その曖昧な使い分けと憲法解釈で政教分離など様々な課題をクリアしていることなど、なかなか面白い。親王と内親王の教育費の出所、天皇と皇后の入院費用の出所がそれぞれ宮廷費、内廷費と分けていることなど、現代の感覚からすれば逆に問題があるんじゃないかと思うことも。
皇族費がどのような基準で配分されているかや、献上、賜与の上限額なども、細かな点ながら勉強になる。

読んだ本の記録。
石井光太「遺体―震災、津波の果てに」
医師、消防団、民生委員、市職員…、釜石の安置所で遺体と関わった人々を追ったドキュメント。
「死者・行方不明者2万人」がどれほどのことなのか。
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広河隆一「福島 原発と人びと」
原発事故で福島は何もかもが変わってしまった。その現実が新書なりによくまとまっていると思うが、福島に住んでいる人間としては、どれもが当たり前のように目にし、耳にしてきたことだから、新しい驚きも怒りも無い。
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ローレンス・ライト「倒壊する巨塔 ―アルカイダと『9・11』への道」
アルカイダのトップ、ビンラディンとザワヒリの人生を幼年時代から追いながら、同時多発テロに至る過程を描く。
イスラム原理主義の誕生から、土建屋の空虚な熱情が先鋭化し、ジハードとしてアメリカに標的を絞るまで。人物に焦点を当てることでハンチントンの「文明の衝突」のような粗雑な理解とは対照的な9・11への道を浮き彫りにしている。
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