闇の奥

ジョゼフ・コンラッド「闇の奥」

新訳で結構読みやすかった。やっぱりこれは植民地主義云々とか人間性の闇とか、そういう話じゃないな。 The horror! The horror!

お伽草紙

太宰治「お伽草紙」

これは良いなあ。太宰治は、このくらいの勢いで書いた作品の方が本来の才能がにじみ出ている気がする。特に舌切り雀なんて仮名遣いを除けばまったく古さを感じない。

宇宙論入門 ―誕生から未来へ

佐藤勝彦「宇宙論入門 ―誕生から未来へ」

新書で入門と付くのは大抵コラム程度の内容で買って損したと思うけど、これは丁寧な仕事。

宇宙スケールの話を考えていると、仕事とか日常の些事なんかどうでも良いやって気分になる。

ホーキング、宇宙と人間を語る

スティーヴン・ホーキング「ホーキング、宇宙と人間を語る」

可能性の数だけ宇宙が存在する-これが科学で証明されつつあるということに衝撃。重力の法則が宇宙の自発的誕生にどう繋がるかは、純粋文系の身には良く分からなかった。いずれにしろ、刺激に満ちた一冊。

八つ墓村

横溝正史「八つ墓村」

もはや古典だが、松本清張より古さを感じさせない。 田舎の閉鎖的な雰囲気と、物語そのものに引き込まれる。漫画でも、ドラマや映画でも、この作品のオマージュというべきものがたくさんあるが、原点にして完璧。

妻と最期の十日間

桃井和馬「妻と最期の十日間」

人を喪うということに向き合う看取りの日々。 宗教的な部分で、著者の考え方に違和感を感じる部分もあるが、些細なこと。真に迫った記録。

新釈 走れメロス 他四篇

森見登美彦「新釈 走れメロス 他四篇」

上手いな~。読んで面白いだけでなく、感心してしまう出来。

この人の文体は、古典小説の真似と、大学生のくだらないノリが上手く混ざり合っている。巧みな名作のパロディに終始にやにや。

スリー・カップス・オブ・ティー

グレッグ・モーテンソン「スリー・カップス・オブ・ティー」

K2登山に失敗したアメリカ人の青年グレッグが、助けてくれたパキスタンの人々のため、山奥の村々に学校を建てる活動を始める。だまされたり、追放のファトワを受けるなど何度も窮地に陥りながらも、奇跡のような出会いを重ね、活動は広がっていく。
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1Q84 BOOK3

村上春樹「1Q84 BOOK 3」

おそらく、この物語はこれで完結したのだろう。BOOK3で意外なほど、おとなしく着地してしまった。BOOK1、2を読み終えた時は未完成だと感じたが、通読すると、2で一応すべての要素は出尽くし、完結していたような気もする。
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