ジュノ・ディアス「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」
うーん、面白い。
トルヒーヨ独裁政権下のドミニカから渡米した家族の物語。デブでさえないオタク青年の悲劇的な一生と、その背後に流れるドミニカの辛く厳しい現代史。
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読んだ本の記録。
ジュノ・ディアス「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」
うーん、面白い。
トルヒーヨ独裁政権下のドミニカから渡米した家族の物語。デブでさえないオタク青年の悲劇的な一生と、その背後に流れるドミニカの辛く厳しい現代史。
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内澤旬子「世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR」
アラブから芝浦まで、イラスト付き屠場紀行。
差別や動物愛護など、語ろうと思えばいくらでも語れる題材だけど、過剰な意味付けをせず、シンプルに「大切な、面白い仕事」としていきいきと描いている。
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色川武大「百」
家族との微妙な距離感を描いた短編集。「百」と「永日」は父との、「連笑」は弟との関係、「ぼくの猿 ぼくの猫」にはナルコレプシーで著者が生涯悩まされた幻覚が綴られる。博徒・阿佐田哲也としての無頼のイメージからは遠い、静かで誠実な私小説。
自分に、ここまで真っすぐ自らを見つめることができるだろうか。
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菊地成孔、大谷能生「東京大学のアルバート・アイラー ―東大ジャズ講義録」歴史編&キーワード編
講義録だが、むちゃくちゃ面白い。音源を次から次へと紹介しながら、軽妙な語り口で菊地・大谷史観とも言うべきジャズの歴史を編んでいく。これまで何となく聞いていたジャズが高度な記号性や論理を有し、それが商業性の中でどう変化してきたかがよく分かる。
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