森見登美彦「有頂天家族 二代目の帰朝」
「面白きことは良きことなり」。洛中を騒がす狸と天狗の物語第二作。
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読んだ本の記録。
保坂和志「季節の記憶」
鎌倉を舞台に、父と息子、友人の兄妹との穏やかな日々を描く。大きな出来事は何もなく、子どもの目から見た世界の不思議と、大人の目から見た世界の不思議が綴られていく。
季節の記憶は年とともに層を重ねる。季節の移ろいに感じることは年を取るほど増えていく。
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南木佳士「ダイヤモンドダスト」
信州の別荘地に建つ病院で働く看護師や医師を主人公とした短編集。シンプルだが澄んだ文章。死を静かに見つめる感性は、医師としての経験によるものか。表題作以外の3編はタイの難民キャンプでの医療従事経験が下敷きとなっている。
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小島信夫「アメリカン・スクール」
小島信夫の作品には、周りの世界がおかしいのか、主人公がおかしいのか、読み手の自分がおかしいのか分からなくなる不思議なズレがある。
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