食に関する名著はいろいろあるが、そこに並ぶ(と同時に異彩を放つ)一冊と言ってもいいだろう。
ゴリラにムカデ、タランチュラと、食材もさまざまなら、ヤギの胃液のスープや、豚の生き血の和え物、ヒキガエルをミキサーにかけたジュースなど調理法も多種多様。何をどう食べるかには人間の叡智、というのは大げさかもしれないが、人間の積み重ねてきた歴史が詰まっている。登場する料理の珍しさに目が行くが、食感や風味など、丁寧かつ的確(か確かめようがないけど)な表現で、なんとなく食べた気にさせる筆力がみごと。
“辺境メシ ヤバそうだから食べてみた” の続きを読む