伊藤亜紗「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
“見る”ということから考える身体論。
全盲という状態を、見えている状態を基準に「視覚情報の欠如」として捉えるのではなく、「視覚抜きで成立している身体」として考える。情報が少ないぶん自由であるという視点は目からうろこ。
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読んだ本の記録。
伊藤亜紗「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
“見る”ということから考える身体論。
全盲という状態を、見えている状態を基準に「視覚情報の欠如」として捉えるのではなく、「視覚抜きで成立している身体」として考える。情報が少ないぶん自由であるという視点は目からうろこ。
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井上章一「増補新版 霊柩車の誕生」
霊柩車はいつから、なぜ使われるようになったのか、どうしてあのデザインになったのか、という疑問から葬送の近代史を綴るスリリングな論考。
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色川武大「離婚」
連作とも言える私小説的な短編4本。離婚した後も別れきれない男女の姿を描く。
奔放で依存的な妻と、保護者のようでいて常に一歩引いた場所にいる夫。人生や男女関係を達観して色々なことを諦めているようで、同時に執着も捨て切れない。
この二人ほどでなくても、多かれ少なかれ、人間関係にはこんな面があるのでは。理性的な夫に共感する人もいるだろうし、だからこそ卑怯だと妻に共感する人もいるだろう。
著者の作品は、阿佐田哲也のイメージしかなかった頃に「狂人日記」と「百」を読んで驚嘆したが、直木賞受賞作のこれも良い。文体は静かで文学的な印象を受けるが、内容は喜劇と言っても良い面白みがある。この作品は特に。
ユージン・オニールの自伝的戯曲。麻薬に溺れる母、卑小な父、自堕落な生活を送る兄、母の麻薬中毒の原因ともなった病弱な弟=作者。四人それぞれが、心の底から人を恨み、自分を憎んでいる。
“夜への長い旅路” の続きを読む
ミチオ・カク「パラレルワールド ―11次元の宇宙から超空間へ」
宇宙論入門。始まりのゆらぎから、遥か未来の宇宙の終焉まで。量子論、相対性理論、ひも理論を丁寧に解説しつつ、SF小説や古典など大量の文芸作品を引用していて、著者の博識ぶりに驚かされる。
“パラレルワールド” の続きを読む