下川耿史「盆踊り 乱交の民俗学」
副題にあるように盆踊りの発生を巡る考察を通じて乱交の歴史を紐解く。歌垣や雑魚寝という性の場と、芸能の起源としての風流(ふりゅう、現代の「風流」ではなく、侘び寂びに対峙する奇抜な美意識)、それらはやがて村落共同体で盆踊りへと洗練されていく。しかし、明治に入ると盆踊りは禁止され、同時に性の世界は日常生活の表舞台から消えてしまった。
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読んだ本の記録。
下川耿史「盆踊り 乱交の民俗学」
副題にあるように盆踊りの発生を巡る考察を通じて乱交の歴史を紐解く。歌垣や雑魚寝という性の場と、芸能の起源としての風流(ふりゅう、現代の「風流」ではなく、侘び寂びに対峙する奇抜な美意識)、それらはやがて村落共同体で盆踊りへと洗練されていく。しかし、明治に入ると盆踊りは禁止され、同時に性の世界は日常生活の表舞台から消えてしまった。
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「歌右衛門の六十年 ―ひとつの昭和歌舞伎史」
舞台では歌舞伎の華やかな面を、舞台裏では激しい権力闘争の面を、2代にわたって体現した歌右衛門。
団菊左亡き後の梨園を牛耳った五世。師でもある吉右衛門とコンビを組み、その後は幸四郎、勘三郎と競い、やがて戦後の歌舞伎界に君臨した六世。愛という表現がそぐわないほど、当然のように芸の世界に生き、執着した。
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古本で見つけた83年刊の歌舞伎入門。歌舞伎の演出を手がけている著者だけあって、見せ方の細かな技術に触れているのが興味深い。足の使い方や声の出し方、舞台上での役に応じた立ち位置など、歌舞伎が歴史を重ねる中で様々な手法を磨いてきたことが分かる。
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井上ひさし、平田オリザ「話し言葉の日本語」
井上ひさしと平田オリザの対談集。もとが雑誌連載のせいか、広く浅くという感じだけど、二人とも言葉にこだわってきた劇作家だけに色々と気付かされる視点が多い。
小説は個人とともに誕生し、古来からの演劇が表現できなかった緻密な表現を可能にした、その上で現在再び小説では表現できないものが出てきている……という指摘は、優れた小説家でもある井上ひさしが感じていた現代文学の行き詰まりが伺えて興味深い。
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三遊亭圓朝「怪談 牡丹燈籠」
怪談というよりも、仇討ちもの。あらすじは知っているけど、ちゃんと読んだこと無いな、と軽い気持ちで手にとったら、予想をはるかに上回る面白さ。
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