過去の地震や津波、噴火の規模を古文書や日記から探り、今後に備える。
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江戸の性風俗
氏家幹人「江戸の性風俗」
日本社会の性に対する態度はいつから今のようになったのだろうか。常識というのは意外なほど歴史が浅い。著者は、川路聖謨の日記を読み解き、武家で開けっぴろげに下ネタが語られていたことを明らかにする。さらに「肌を合わせる」という言葉がかつては第一義的に精神的な信頼関係を意味し、決して現在のように肉体関係のみを表すのではなかったことを指摘する。当時は肌の接触と心の結びつきは不可分の関係にあった。プラトニック・ラブは現代の文化なのだ。
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日本国憲法の二〇〇日
半藤一利「日本国憲法の二〇〇日」
半藤版「敗北を抱きしめて」というような内容(と言っても、J.ダワーの方を読んだのは10年以上前だからあまり覚えていないけど)。
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神道の逆襲
秋の日本
ピエール・ロチ「秋の日本」
仏作家、ピエール・ロティの日本滞在記。
明治期に日本を訪れて記録を残した外国人は大勢いるが、ロティはラフカディオ・ハーンなどと比べるとかなり率直な旅行者の視線=軽侮や驚き混じりの感想を記していて、だからこそ、現代の旅行記と似た感覚で面白く読める。京都駅で人力車の客引きに囲まれる所など、バックパッカーのインド旅行記のよう。
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霊柩車の誕生
井上章一「増補新版 霊柩車の誕生」
霊柩車はいつから、なぜ使われるようになったのか、どうしてあのデザインになったのか、という疑問から葬送の近代史を綴るスリリングな論考。
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日本宗教史
末木文美士「日本宗教史」
記紀神話に始まり儒教や思想にも触れていて、どのように日本人の“古層”が形成されてきたか、日本精神史とも言える充実した内容。
個人的に、仏教と神祇信仰は二本柱のように独立して存在し、その中間に神仏習合の領域があると考えていたが、実際には両者は互いに影響しあい、大きく変容してきた。特に日本古来の伝統と考えられがちな神祇信仰が、仏教の影響で形成されてきた過程が興味深い。
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神々の明治維新 ―神仏分離と廃仏毀釈
安丸良夫「神々の明治維新 ―神仏分離と廃仏毀釈」
明治新政府が進めた神仏分離政策は日本人の信仰を大きく歪めたはずなのに、それについてまとめた書物は少ない。日本史の授業でもほとんど習わない。それぞれの寺社にとっても誇れる歴史では無いから語られずに来たのだろう。廃仏毀釈の嵐も今となっては全体像を掴むのは困難となっている。
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