足利健亮「地図から読む歴史」
地形や地名に残された微かな意志の断片をもとに歴史を読み解く歴史地理学のエッセンスが詰まった一冊。
郡境がなぜ今のように定まったのか、信長がなぜ安土に城を築いたのか、飛鳥をあすかと読む理由は……。本当に面白くて刺激的な分野。
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読んだ本の記録。
足利健亮「地図から読む歴史」
地形や地名に残された微かな意志の断片をもとに歴史を読み解く歴史地理学のエッセンスが詰まった一冊。
郡境がなぜ今のように定まったのか、信長がなぜ安土に城を築いたのか、飛鳥をあすかと読む理由は……。本当に面白くて刺激的な分野。
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高橋哲夫「河野広中小伝」
河野広中は、明治・大正期の政治家で自由民権運動の活動家。福島に住んだり、日本史を学んでいればよく聞く名前だろうけど、今となっては一般的にはそれほど知名度は無いかもしれない。
福島は自由民権運動の先進地であると共に、国会より早く全国初の民会(公選議会)が設置された県でもある。明治14年には議長だった河野広中が中心となって、普通選挙を国に提言している。実際に普選法が成立するより半世紀近く早い。
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宇野常寛「リトル・ピープルの時代」
ビッグ・ブラザーが壊死していった時代、村上春樹は時代の先を行く想像力を持っていたが、今や現実がその想像力を追い越して捉えきれずにいる、との指摘から始まるサブカル分析。
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石橋毅史「『本屋』は死なない」
全国のユニークな書店員の話を聞いて回ったドキュメント。著者は専門紙出身だけあって、出版流通業界の現状や課題に触れつつ、電子書籍に無限の可能性を見たり、紙に文化の本質を置いたりということはない。
本屋が出版文化の興隆に果たした役割がよく分かるし、棚作りの工夫など、本屋好きにとっては読み物としても大変面白い。
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網野善彦ほか「米・百姓・天皇 日本史の虚像のゆくえ」
日本は瑞穂の国なのか。稲作中心史観を問い直し、明治政府の農本主義がいかに日本の歴史像を歪めたか検証する。
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スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー「ヤバい経済学」
経済学の手法を用い、米国の犯罪減少の最大の要因が中絶の合法化であることや、相撲の八百長を統計データを基に証明する。
子供が銃で死ぬリスクより、家の裏のプールで死ぬリスクの方が遙かに高いのに、銃のリスクばかりを気にしてしまう理由など、物事の見方として大変参考になる。
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